賢い人は「数珠繋ぎ」受験で、効率よく取得

士業の資格は魅力的だが、試験が難しいのが悩みどころ。こういった難関資格は、関連する分野の入門的な検定を入り口に、数珠繋ぎ式に資格を取っていく方法もある。

「私も中小企業診断士の資格取得の際には、会計・経済・法律など幅広い分野の知識が問われるので、すでに持っていた『簿記検定』や『経済学検定』の知識を活かしました」

たとえば、「証券アナリストCMA」にたどり着くには、比較的誰でも受験しやすい「ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定3級」を入り口にするのがおすすめだ。

また、行政書士、司法書士、宅建士など法律のエキスパートになるには、「ビジネス実務法務検定3級」がいいだろう。合格率は6~8割、試験は年2回と、挑戦しやすい。さらに、検定の勉強をすることによって、ビジネス上のトラブルや不祥事を防ぐ知識が身につき、社会人として必要な心得が身につくのも利点。ビジネスパーソンにとって身近な事例を扱うため、勉強内容も具体的にイメージしやすいはずだ。この3級をスタートにして、2級へ進み、徐々にステップアップしてみては。

関連する資格を持っていることによって、他の試験が一部免除になることもある。これも、数珠繋ぎ式に資格を取るメリットのひとつだ。たとえば「測量士補」の資格は、「土地家屋調査士」の一部試験免除に、ほかには「応用情報技術者」の資格は、「弁理士」の試験で一部免除になる。このように、最終的にたどり着きたい資格を意識しながら、難度の低い順に試験を受けていくのも効果的だ。