直径数ミリのコリが表情に悪影響を

マーキングされた部分にコリができやすい。(主婦の友社=写真提供)

では、このコリというのはどうしてできるのでしょうか。

コリの原因のひとつは、筋肉の偏った使い方によるものです。同じところにばかり負荷をかけていると、その部分の筋肉に疲れがたまって、血液の流れが悪くなっていきます。

例えば、パソコンで、ずっと同じ姿勢で作業をしていると、肩がこったり、腰が痛くなったりしてきます。顔もそれと同じです。

顔には30種類以上の「表情筋」と呼ばれる筋肉があります。それらひとつひとつの筋肉がうまく使えていなかったり、片側の筋肉だけを使っていたりすれば、同じところばかりに負荷がかかることになります。そして、その部分に疲労物質が蓄積され、筋繊維の萎縮が起こります。これが固まってコリになるというわけです。

肩のコリや首のコリと違って、顔のコリはとても小さいものです。小さいものであれば、直径4~5mm程度。大きいものであっても、直径1~2cmほどの大きさです。これらのコリが顔の皮膚の下に無数に隠れているのです。

表情によるクセや日常生活で偏った顔の筋肉を使っていると、コリを発生させ、そのコリが筋肉のスムーズな動きを邪魔するようになります。そして、ますます表情のクセが強くなり、さらなるコリを発生させる原因になります。コリがあることで、皮膚が断層のようになり、その断層がシワになっていくわけです。

朝起きて、顔を洗ったときに、顔の筋肉の段差を少し意識して触ってみてください。そうすると、いつもよりかたいと感じる日があるはずです。疲れているときに、目や口のまわりがかたくなっていることがありますが、それが顔のコリです。まさか、自分の顔がこっているとは思わないので、それがコリだとは思いませんが、それがまさにコリなのです。

肩がこっている、背中がはっているなどの体のコリを感じるように、これからは顔もこっているという自覚を持ちましょう。

「顔筋コーディネート」を生活に取り入れよう

顔のシワやたるみ、そのほか顔の表面の凹凸、段差、影はすべて、肌の内部にある「コリ」が原因です。

コリがあるせいで、自分の意思とはまったく違う印象を相手に与えてしまうNGな表情をつくってしまうわけです。ですから、このコリを解消させることで、そういった表情も解消していくことができるのです。