朝日・毎日は子供たちを救うため直ちに立ち上がれ!

いつも「子供たちの権利を守れ!」と声高に主張し、最近の社説では「炎天下の運動には注意を払え!」とごもっともなことを言っていた朝日新聞と毎日新聞なんだから、両社ですぐに協議し、子供のことを第一に考え、夏・春の2大会を1大会に統合し、1年ぐらいかけてじっくりとトーナメント戦を行うように改めるべきだ。それだけで、選手の健康面の問題のほとんどが解決できるし、夏・春の大会を1大会にまとめることくらい、朝日新聞や毎日新聞の利益のことを横に置けば、明日にでもできる簡単な改革だ。今でも夏の大会は朝日新聞が主催、毎日新聞が後援、春の大会は毎日新聞が主催、朝日新聞が後援となっている。そうであれば朝日新聞、毎日新聞が共同主催者となって1年に一つの大会を開催するように改めることなど、朝飯前の改革だ。

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大人の社会では「働きすぎ」が問題になり、国も働き方改革を推進して、朝日新聞や毎日新聞も労働者の権利をもっと守れ! と主張している。残業規制にインターバルの導入、休日・有給の確保。大人の社会では室内温度が28度を超えるところでの労働は禁止となっている。それならば、高校球児にも「働き方改革の精神」を適用すべきだ。

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40度近い気温の中で、過密日程で行われる今の甲子園大会は、高校球児にとって、憲法18条で禁じられている「苦役」に相当すると言っても過言ではない。朝日新聞や毎日新聞の青春ドラマ仕立てのきれいごとはもう十分だ。このきれいごとによって蓋をされている高校野球大会の負の問題点を本気で解決するべきだ。甲子園大会の負の部分を解決すことによって、学校スポーツに対する国民の意識も一気に変わり、そこでやっと日本の学校スポーツは「兵士養成プログラム」から脱することができる。朝日新聞、毎日新聞は、子供たちを救うために今すぐ立ち上がって、甲子園大会を抜本的に見直せ!

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(ここまでリード文を除き約3000字、メールマガジン全文は約1万3000字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.113(7月31日配信)を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【緊急提言! 夏の甲子園】猛暑・連戦・丸刈り強制……朝日新聞は高校球児を“甲子園洗脳”から解放せよ》特集です!

(写真=iStock.com)
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