「家事を手伝わないのであれば仕事をしてほしい」

【2:家事参画で夫婦の円満化と妻の就業を支援】

調査では、中高年男性が担う家事分担の割合と、妻が夫に望むキャリアプランとの関係についても聞いています。その結果、家事分担の割合が低い男性(全体の20%未満)の場合、「配偶者(妻)は自分(夫)に働き続けてほしいと考えている」という人より、「配偶者(妻)は自分(夫)に好きなことをやれば良いと考えている」という人のほうが少なかったのです。

つまり、妻は「家事をほとんどしない夫」に対しては、「家事をしないなら、せめて働いて稼いでほしい」と思っているのかもしれません。なぜなら、家事分担の割合が高い男性は、その割合が逆転しているからです。家事分担の割合が「全体の40%以上60%未満」、「全体の80%以上」という「家事を手伝ってくれる夫」に対して、「配偶者(夫)は好きなことをやれば良い」と考える妻のほうが多いのです。

こうした結果は、中高年男性の長時間労働をあらためるうえで、貴重な示唆になります。つまり夫が自由な時間を増やすためには、仕事偏重の生活を改め、自主的に家事サポートをすることが重要だと考えられるからです。