テレビから流れる東日本大震災の映像を見て、日本人なら誰もが胸を痛めるとともに、「人ごとではない」と感じているだろう。火災保険に加入していれば、住宅が風水害や落雷などの自然災害で損害を受けた場合に補償が得られる。だが、地震による損害は、火災保険の対象外になってしまう。補償を受けるには、地震保険に加入していなければならない。

地震保険は、地震保険法に基づき被災者の生活安定を目的としてつくられた官民一体の保険制度だ。地震や噴火、そしてこれらを原因とする津波や火災によって家屋や家財に損害が出た場合に補償を受けられる。対象となるのは居住用の家屋と、その中にある家財に限られ、保険金は、国が再保険の形で支払いの一部を引き受ける。いわば国の保証付きともいえるが、地震災害の大きさは予知できないことから、地震保険には制約が設けられている。