病院で高血圧と診断されたら、降圧剤を使ってでも下げるべきなのか。2人の医師は「ちょっと待ってほしい。それは製薬会社が儲けるためかもしれない」と注意をうながす。「血圧が高いと危険。血圧を下げれば病気にならない」。そうした説を鵜呑みにしてはいけない――。

「製薬会社は莫大な利益を得られます」

「現在の高血圧の基準値は異常に低く設定されています。私が学んでいた1969年ごろは、上が『年齢プラス90』以内ならば正常とされていた。たとえば50歳なら140、60歳なら150という具合。ところが高血圧の基準値は2000年以降、どんどん下がっています」

こう語るのは、サン松本クリニック院長の松本光正医師。年齢とともに血圧は高くなるものだが、なぜそれを低めに設定するのか。松本医師はいう。