急上昇ワード▼残業代
TOPIC 2017/7/18
ヤマトHD、未払い残業代支給

【相談者の声】
・未払い残業代を請求したところ、調整手当が残業代だといわれました。取り返すことはできないのでしょうか?
・会社で裁量労働制が採用されています。深夜残業代が部分的にしか支給されません。これは適法なのでしょうか?

未払い残業代を会社に払わせるための武器とは?

電通過労自殺問題、ヤマトHDの残業代未払い問題などが表面化し、労働に関する相談が一気に増えている。

「『裁量労働制』が曲者です。『強制されて残業をこんなにしているのに、裁量労働制の範囲なのか?』という相談が特に目立つ。派遣切りや、契約社員の契約内容に関する相談も絶えません」

労働基準監督署の企業に対する監視の目が厳しくなっているが、「人のふり見てわがふり直せ」と襟を正したいところだ。

「弁護士も、消費者金融の過払い金問題が一定の収束をみたことにより、残業代に注目しています。つまり、これまで弱い者が泣いてきた、次なるエリアというわけです。弁護士事務所によっては、残業代専門のチームを作っているほどです」

最も多い相談は、「残業をしても残業代が全く支払われない。これまでのすべてを取り返したい」というものだ。こうした残業代未払い問題に対し、労働者ができる対応策はあるのだろうか。

「証拠次第です。これは虚偽の残業代申請が横領になるかどうかも同じ。タイムカードの履歴や、手帳に記録したものでも構いません。残業請求は2年で時効となってしまいますが、不法行為など悪質性が高いと判断された場合は、損害賠償請求という形で3年になることもあります」