「神の手」か「紙の手」か

名医の条件とは何か。内科系の医者なら、最新画像の分析力、判断力であり、外科医であれば、難しい手術を成功させる力量を持っていることだ。いざというとき、メディアで紹介されるような名医にお願いしたいと思うのは誰しも同じ。しかしすべての患者の希望が叶うわけではない。だからこそ、少なくとも金儲け主義、腕の悪い医者を見分ける力だけでもつけなくてはいけないのだ。

意識したいのが、医療も間違いなくビジネスであるということだ。最新の設備があるなどの看板をよく目にする。この点だけで病院を決めるのはとても危険だ。ちょっとした頭痛でもCT検査をするような病院は設備投資の元をとるのが最優先になってしまっている。最新設備があるからいいのではなく、それを医者が十分に使いこなせるかが問題だ。