(2)早起き

▼「仕事を愛しているため出社が待ちきれない」

柳井の早起きは有名だ。

「平日は朝6時半に出社しています。16時には仕事を切り上げ帰宅し、読書をしたり、テレビを見たりして自分の時間を過ごしています」(「週刊現代」12年12月15日号)

社員にも16時までに退社する働き方を勧め、柳井自身、夜の会食にはほとんど出ない。週末は主にゴルフだ。

同じ早起きでも、トランプは「仕事の虫」だ。自伝によると、起床は6時頃で、出社は9時。退社は18時だが、24時まで自宅から仕事の電話をかけ続ける。

「私は1日に3~4時間しか眠れない。あまりにも仕事を愛しているため、私は朝起きて仕事に行くのが待ちきれない」(『でっかく考えて、でっかく儲けろ』)

孫も同じく、仕事が好きでたまらず、休みがいらないタイプだ。

「日本がゴールデンウィークの連休なので、海外で思いっきり朝から夜中まで思う存分仕事しています」(Twitterより)

孫が議案を思いつくと、いつ何時でも幹部はネット上での会議に招集されるのだという。

(3)仕事術

▼目標は高く大きく問題解決は1つずつ

大きな目標をかかげ、それに対して1つずつ問題を解決する。トランプ、柳井、孫の仕事術は、結局この点に尽きる。

柳井は、経営者の条件に「理想を追求する力」を挙げる。自分自身にも、周囲にも、「目標を高く持って仕事をしているか」を常に問いかける。

孫の座右の銘は「志高く」。Twitterにはこんな投稿がある。

「ほら吹きと嘘つきは、似て非なるものである。常人では信じられない程の夢や志を語り、万が一達成出来ない時それは、ほら吹き。しかし、そこには夢や志がある。明るい願望がある。現実を見れない阿呆かもしれないが、前進の可能性がある」

もっと乱暴な表現が好みであれば、トランプは次のように書いている。

「壮大な世界から俯瞰したとき、あなたにとっての大問題はちっぽけなことなのである」(前掲書)

成功のためには、まず「でっかい夢」を持つべきなのだろう。

(写真=時事通信フォト)
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