米国離脱後始動したTPP11

今年1月23日、トランプ大統領が「TPP協定から離脱する」という大統領令に署名し、世界中に衝撃が走った。あれから4カ月。TPPはどこへ向かっているのか。

米中首脳会談。トランプはTPPの枠外から中国へ切り込む。(AFP=時事=写真)

TPPとは、環太平洋地域でビジネスがしやすくなるよう、障壁を減らすための条件やルールを定めた協定である。参加国の企業や個人が貿易や投資、サービス提供などを、これまでよりもスムーズに行えるようになる。

製造業は、域内で生産する「メード・イン・TPP」製品が税制面で優遇される。工場進出する外国の幅が広がるだけでなく、空洞化がすすんできた国内に拠点を残すメリットも出てくる。小売りにとっては、外資規制が厳しく、国有企業を優遇してきたマレーシアやベトナム、ブルネイなどで緩和がすすみ、アジア市場のビジネス環境が改善する。消費者のメリットも大きい。輸入される農産物の関税が低くなり、工業品関税は99.9%撤廃される。