人工知能(AI)は本当に未来を劇的に変えるのだろうか。この話題に示唆を与えるいい本が出た。著者はデジタルゲームにおける人工知能開発の第一人者で、グラフィック・クリエーターと組んで、イラストを駆使しながら人工知能の「水先案内」を行う。これがとてもわかりやすい。

そもそも人工知能とは「問題特化型」の知能である。著者は「それぞれの人工知能は問題に張り付いています。数学的な問題は解けても、他には何もできません」(12ページ)と喝破する。近い将来、人工知能が人間の仕事を奪うのではないか、という予想は的外れなものなのだ。

また、人工知能がどのように自分で学習するのかも平易に解説する。「機械学習は(中略)すでに組み込んでおいた思考を調整し、あらかじめ決めておいた知識の型で知識を蓄積することで学習を行います」(55ページ)。すなわち、人工知能は蓄積された情報を使いこなすのは得意なので、インターネット上の膨大な「ビッグデータ」を、水を得た魚のごとく縦横無尽に活用する。

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