もめ事の仲裁には、いわゆる人間力が問われます。両者を理詰めで説得しようとしても無理ですし、押さえつけようとすればなおさら反発する。おそらく誰にでもできるわけではないでしょう。

格闘技に「捌(さば)く」という技術があります。相手の攻撃をまともに受けては危険ですから、正対して戦いながらも、攻撃の衝撃を和らげて受け止める。相手の力を半ば受け流すのです。

武道教育研究家 風間 健氏

相手の技を捌くには、その動きを見切らなければならず、肉体にも心にもゆとりが必要。仲裁もこれと似ているのではないでしょうか。相手の心のわだかまりやいら立ちを推し量り、思いやるということができなければ、もめ事の仲裁はうまくいかないでしょう。