志願者数は30年連続10万人を超えた

近年、早稲田大の志願者数は安定して10万人を超えている。志願者数ランキングでは、近畿大、明治大に次いで、ここ3年は3位だ。ただ、この30年ずっと志願者が10万人を超えているのは早稲田大だけだ。

人気が続く早稲田大の2016年の合格者高校別人数を見てみよう。トップは開成の283人。開成は他に東京大、慶應義塾大でもトップで、首都圏人気3大学のトップとなった。2位は渋谷教育学園幕張の214人、3位は湘南の198人、4位は女子学院の197人、5位は日比谷と麻布の194人だ。以下、11位から順位を上げた開智、本郷、合格者数が今年もっとも増えた栄東、豊島岡女子学園と続いた。

栄東は東大合格者数も倍増して、初めて埼玉トップに立つ快挙も達成している。昨年はトップ10には1校も入っていなかった埼玉勢が2校も食い込んだ。地元の高校の進路指導教諭は「早慶と言いますが、慶應の1、2年次は神奈川県の日吉キャンパスの学部が多く、埼玉からは通いきれないとの考えが多く、埼玉にキャンパスもあり、都心のキャンパスも通いやすい早稲田が人気です」という。

また、東大合格者が多い学校が上位に並んでいるのも特徴だ。東大合格者トップ10に入った男子校では、現役合格率(現役合格者数÷総合格者数×100)が5割を切っている学校が目立つ。開成48.4%、麻布42.3%、18位の駒場東邦44.6%、39位の栄光学園30.5%など。5割を超えたのは20位の聖光学院の67.9%のみ。学校間格差が大きくなっている。現役ではあまり早稲田大を受験しないという学校もあると見られる。こういった東大ランキング上位校に限らず、男子校では現役合格率が低めになっている学校が少なくない。14位の浦和(県立)は公立でも珍しく男子校だが、24.3%にとどまっている。もちろん、現役志向の強い女子のいる共学校や女子校では、現役合格率は5割を超えている。

学部別ランキングでは、開成が政治経済、法、国際教養、基幹理工、先進理工の5学部でトップだ。文化構想は開智、商は麻布、教育が山手学院、商が城北、創造理工が聖光学院、社会科が湘南と山手学院、人間科が栄東、スポーツ科が大宮開成、栄東、桐蔭学園の3校がトップだった。中高一貫校が強い。