一方、データ通信に関しては差が出てくるという。

「レンタルしたデータ回線を道路として考えると、そこに車を何台通すかはMVNOが自由に決められます。たくさん通して渋滞気味になる代わりに安い、少なく通して快適な代わりに高いといった具合です」

とはいえ、実態は公表されていないため、使ってみないとわからないのが現状。だが、回線投資が進んだため、どのMVNOも通常の利用でストレスを感じることは少なくなったという。

また、従来はネット契約が基本だったMVNOに抵抗がある人へも対策がなされていると滝沢氏は話す。

「大手キャリアのように実店舗を持っていたり、家電量販店にブースを構えたりと、対面サービスも充実してきています。ネット契約でも、身分証はスマホで撮影したものでよい等、以前よりシンプルになっています」

MVNOに欠点はないのか。

「キャリアメールが使えなくなり、Gメール等を利用することになるので、ガラケーにアドレス変更メールを送ってもフィルタリングでブロックされてしまう可能性があります。アドレス変更をあらかじめ伝えておき、受信設定をしてもらうなどの対策が必要です」

しかし、ショートメッセージサービスが使えるMVNOプランを選んだり、LINEを使用すれば問題はないだろう。

滝沢翔吾(たきざわ・しょうご)

生活経済研究所長野研究員。AFP認定者。携帯電話料金の見直し方法や家計簿アプリの選び方・活用法について研究・発表するなど、新分野開拓にも取り組んでいる。
 
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