営業スマイルは表情筋を硬くする

本当の笑顔になるために私が提唱しているのが「わりばしストレッチ」(笑顔アメニティ研究所の商標登録商品)と「ハッピー体操」です。

普段、営業スマイルばかりしている人や無表情の人は表情筋が硬くなっています。そこで、頬や口元の筋肉をほぐし、柔らかい表情になりやすくするのがわりばしストレッチです。まずは鏡で自分の顔(普段の無意識な顔)の口元を確認、自覚します。それからイラストに従ってストレッチしてください。「うれしい」「楽しい」「ハッピー」など語尾に「イ」がつく言葉は自然に口角が上がり、顔が笑顔の形になります。

イラストレーション=若泉さな絵

(1)上下の前歯2本ずつでわりばしを横向きにはさみ、軽くかむ(わりばしは横に寝かせてくわえる)。
(2)わりばしをくわえたまま、口角をこれ以上上がらない位置までぐっと上げ、30秒間キープ。
(3)(2)の状態のまま、わりばしを抜く。このときの口元が基本形。いつでもこの形ができるように。
(4)わりばしを軽くかんだ状態で30秒間、「イ、イ、イ…」と「イ」を言い続け、口角を上げ下げする(3回繰り返す)。
(5)わりばしを抜いて、もう一度笑顔の基本形を鏡で確認。両の手のひらを左右の頬に添え、下から上へ優しく押し上げながら、「イチ、ニイ、スリー、シー(1、2、3、4のこと)」と声に出し、語尾の「イ」の発声のときに口元を上げながら30秒間繰り返す。
(6)同様に「イチ、ニイ、スリー、シー」と声を出しながら、手を添えずに口角を上げる。これも30秒間繰り返し、終了。


ハッピー体操は、テンションを上げるエクササイズです。笑顔が苦手な人の共通点は、「テンションが低い」こと。テンションが低いということは、心がネガティブな状態で、コミュニケーションに消極的だったり否定的だったりするので、このハッピー体操を考案しました。(1)伸びをして顔や手をほぐす(30秒間)。(2)深呼吸をして呼吸を整える。目安は3秒吸って、2秒息を止め、15秒かけてゆっくり吐く(6セット、2分間)。(3)息を吐くときに手のひらをパーにしながら体の前にもっていく。吸うときはグーにして胸の前に(30秒間)。(4)「イ」の言葉を口に出す。「ラッキー」や「ハッピー」など声に出し、息を吐くときに手のひらをパーに(2分間)。

理想は毎朝ですが、時間が空いたときに時々やるだけでもOKです。相手より少しテンションが高い状態が笑顔の心持ちとしていちばんよいので、そのことも心がけましょう。

自分が笑顔になれば、相手も笑顔になって、人が集まってまわりが笑顔でいっぱいになります。ぜひ笑顔のスキルを身につけてください。

(衣谷 康=構成 花村謙太朗=撮影 若泉さな絵=イラストレーション)
【関連記事】
一流営業は「先手必笑」笑顔5秒キープの挨拶をする
イ・ボミ直撃! 「いつも笑顔」が強さの秘密
落語家・林家たい平の周囲を虜にする「愛嬌力」
どうしたら人に好かれるようになるか?
なぜ、口が大きい人は魅力が増すか