年収や家族構成によって陥りやすい「支出の罠」があるので、年収が高いからといって油断はできない。ファイナンシャルプランナーが教える「理想の家計バランス」をもとに、年代別「ダメ家計簿」にテコ入れしていこう。
年収が高くても2人とも私立は無謀
40代で年収700万円台は、国税庁発表の男性平均給与629万円(45~49歳「民間給与実態統計調査(2014年分)」)と比べても高め。しかし、上がりすぎた生活レベルと、私立高校に通いながら大学進学のための予備校に通う第1子、私立高校に入るつもりで塾通いをする第2子の存在が家計を圧迫している。
「食費や水道光熱費、住居費などは頑張っていますが、車関係の出費が多すぎ。また、夫の小遣いも多く、非協力的すぎると言わざるをえません。塾の送迎で一時的に車が必要なら、駐車場代のいらないカーシェアリングなどを検討すべき。夫の趣味なら小遣いの中でやりくりさせましょう。また、教育費もさすがにかかりすぎです。子ども1人を私立に通わせるには、だいたい45万円、2人なら90万円の月給が必要だといわれています。諦められないなら、『教育資金贈与』の形で両親の援助を受けることも考えて」
「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税制度」として、祖父母から30歳未満の孫への1500万円までの教育資金の贈与は2019年3月まで非課税に。子どもの借金になる奨学金より賢い選択だ。
黒田尚子
ファイナンシャルプランナー。個人向けの相談業務、セミナー・FP講座等の講師、書籍や雑誌・Web上での執筆など幅広く行う。近著に『50代からのお金のはなし』『がんとお金の真実』など。
ファイナンシャルプランナー。個人向けの相談業務、セミナー・FP講座等の講師、書籍や雑誌・Web上での執筆など幅広く行う。近著に『50代からのお金のはなし』『がんとお金の真実』など。