リクルートエージェントによると、2年前に比べ求人数は約50%減。その一方、一部の職種では売り手市場に沸いている。激戦の転職市場で、有利に働く学歴・職歴を明らかにする。
ところで、以前盛り上がった第二新卒市場はどうなっているのだろうか。
結論からいうと、いったん縮小してしまっている状況である。中途は基本的に経験者優先である。25歳以下の若手層に期待するのは経験よりも可能性だ。一部の企業で未経験者を積極的に採用する動きがあるものの、厳しい状態にある。
第二新卒採用は06~08年が全盛期だったといわれている。その理由は、いびつな年齢構成の修正だった。当時は新卒も求人バブルだったが、その上の年齢層は長く続いた就職氷河期の影響で人数が少なかった。売り手市場だったゆえ、新卒枠が充足されず、第二新卒でカバーしていたのだ。
現在、第二新卒にあたる層は06~09年に社会人となった人々だが、彼らはちょうど売り手市場のときに入社した層であり、そもそも入社人数が多いため、新たに採用する必要がないのである。採用するとしても、前述したような人材数が足りない職種か、新卒で採用しきれなかった優秀な層を狙うケースである。
では、学歴の壁、売れる経験の壁を越えて、こんな時代に納得のいく転職をするための視点とは何だろうか。人材ビジネス関係者などの証言をもとにしていくつかのヒントを提示しよう。