未来の自分の幸せのために、今できること、すべきこととは? 連載「働き続けると決めたあなたへ ─マインド編」、第3回は前回から引き続き“管理職”について考えます。

マネジメント経験があれば、転職に有利になる

第一線で働く女性は、もしかすると男性以上に、転職ということをもっと積極的に捉えて、活用していいのではないか。それを思うきっかけになったのは、『ビジネスエリートへのキャリア戦略』(株式会社コンコードエグゼクティブグループ代表取締役 CEO 渡辺秀和氏著)という本でした。「女性はブランクを見据えて慎重に分野を選ぶべきではあるが、転職を活用して働き続けることができる」という内容に新しい可能性を感じ、ぜひお会いしたい、とインタビューを申し込みました。その中で最も印象に残った言葉が、「女性はマネジメント経験を怖がらないでほしい。転職に有利になるから」というものでした。

1つの会社に勤め続けるとすると育休などによるブランクが、年功序列のルールの中では不利となる。しかしブランクによるキャリアの不連続がその後のステップアップの障害とならないように、転職市場を活用して別の職場で働く道を創り出すこともできる。そのためには自分の市場価値を高めておくことが重要。

たとえば子育てが一段落して、30代後半で再就職しようとした場合、会社側はある程度部下を任せられる「上司」として採用したいことが多いものです。なぜならば日本企業の多くは、いまだに「年下が年上の部下を持つ」という役職と年齢の逆転に対する抵抗感が強いため、転職希望者の年齢が上がるにつれ、上司としてのほうが採用される枠が広がります。したがって、管理職の経験があれば、会社側もその実績を買っての採用がしやすくなります。

それでも「私には管理職なんてムリ」と思っているあなたに、あるいは管理職になったばかりで不安の塊になっているあなたに次のメッセージを送ります。