20代の自身を検証して、挑戦を!

結婚を機に、約束通り食品メーカーを退職した後は、日系の小さな貿易会社に就職し、念願の英語を使う仕事に就きました。海外取引先との折衝やヨーロッパの見本市での輸入商品開拓……と、「やりがい」のある日々を送り、英語を活用するという自分の希望を実現できたという意味では良い職場でした。ただ3年ほど勤めた後、縁あって日系の不動産投資会社に転職しました。

当時はバブル経済の真っ只中。不動産投資会社での仕事は、海外の不動産を買い、それを日本企業へと仲介することでした。しかも、社長に直訴してカリフォルニア州パームスプリングスに海外駐在。日本から訪れるお客様に現地のホテルやゴルフ場を案内し、仲介物件のオペレーションをチェックするという非常に重要な仕事を担当した上に、一流ホテルで暮らすという夢のような生活をしていました。しかし、バブルは続きません。あえなく、この会社は事実上倒産したのです。

最初に入った会社は結婚により退職を余儀なくされ、その後はバブルの恩恵を受けていた貿易会社や不動産投資会社へと直感に従って転職をしてきましたが、この時期、「このまま転職ばかり続けていては、根無し草のジョブホッパーになってしまうのでは?」という危惧を抱きました。

森本社長は、自身のキャリア形成を考えた上で、「経営学」のMBAを修得した。それを機に、森本社長はグローバルな時計ブランドを扱う外資系企業へと進んでいく。

私は20代に経験したことから仕事の楽しさに目覚め、一生仕事を続けていきたいと考えていましたので、改めて自身のキャリア形成の必要性を感じた結果、もう一度、「勉強する」という道を選びました。そして、経営学のMBAを修得するためにビジネス・スクールに入り、知識と知恵に磨きをかけるべくチャレンジを決意したのです。