いじめ容認度「公立より私立が高い」

「いじめは都市で起きやすい」

われわれの肌感覚にも合っていますね。いじめの量のメジャーとしては、こちらがいいのではないかと思います。

ちなみに中学校3年生のいじめ容認率は、公立よりも私立で高くなっています。公立は6.5%、私立は9.1%です。もしかしたら私立の生徒は幼少期から競争に明け暮れたことで、他人を蹴落とすのをよしとするメンタリティが育まれてしまっているのでしょうか。わが子がいじめに遭わないようにと、中学受験をさせる親御さんが多いと聞きますが、事は単純でないようです。

2014年度の調査結果にて、公立中学校3年生のいじめ容易率が6.5%と出たのですが、この比率を同年5月時点の中学校生徒数(350万4334人)に乗じると、22万7782人となります。いじめを容認している中学生の推定数です。

先ほど述べたように、2014年度間の中学校のいじめ認知件数は5万2971件。いじめを容認する生徒の推定数(22万7782人)に占める割合は、23.3%となります。うーん、あまり拾われてないものですねえ。

「当局のいじめ認知件数/いじめを容認する生徒の推定数」は、いじめ把握にどれほど本腰を入れているかという、ガンバリ度の指標と読むことができます。表1は、この数値(いじめ認知度)を都道府県別に出し、ランキングにしたものです。

宮崎や鹿児島では、統計上のいじめ認知件数が、いじめを容認する生徒の推定数と近くなっています。いじめの把握・指導にさぞ熱心なのでしょう。

逆に、分母(≒いじめの推定量)の1割も拾えていない県もあります(佐賀、福島、三重、兵庫、香川)。これらの県では、統計に表れていない膨大な「暗数」があるとみられます。いじめの把握をもっと徹底する余地があるかと思います。

しかし、上表の指標は高ければ高いほどいい、というのではありません。些細なことも「いじめ」としてガンガン摘発し、値が200%、300%にもなったら、それはもう管理地獄というものです。適正水準は、60~80%くらいかと思います。こういう指標も随時公開して、各自治体レベルの取組を評価することも求められるでしょう。