1つ確かなのは、人類はおしなべて何か新しいものに興味を示すものということだ。目新しい食べ物、音楽、芸術、旅行先、なんでもそうだ。とすれば、新しいセックスの相手に興味を示さないと考えるほうがおかしい。「一筋」と言い張る男でも実は3回目の結婚だったり、ポルノを見ていたりする。もちろん、毎回違う女性のものだ。これでは単婚(モノガミー)とはいえない。

端的にいって、婚外関係を持つ男女は相手に惹かれているのではない。取り巻く状況に惹かれているのである。

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(上)浮気・不倫相手に求めるものは?(下)男性ホルモン・テストステロンは年々減少!

ときには愛を成就させるたびに離婚したり、地理的な距離を埋めるために移住して転職することもある。せっかく有意義だった結婚生活が終わりを告げ、新しい配偶者との生活が始まる。しかし、そうなると以前存在した障壁がなくなるので、2~3年もするとかつての情熱は消えうせ、再び退屈な日常が戻ってくるのが世の定めだ。そして、結局は同じ問題を繰り返すことになるのだ。これを理解しておけば、中年になって道を踏み外すことが少なくなるのは間違いない。

男性が40~50代を迎えると少し落ち込み気味となり、生きる意欲が減退することがままある。男性ホルモンのテストステロンが減少するからだ。テストステロンの減少自体は20代前半から始まっているが、この減少が顕著になる40代を迎えると幸福感が薄れ、食べ物の味が薄れ、睡眠に支障が出ることもある。そんなときに、40代男性のテストステロンレベルをほんの少しだけ上げる数少ない方法の1つが新しいパートナーとの熱いセックスなのだ。こうなると、次はどうなるか?

妻との生活が長くなり、一応幸せだが倦怠感と退屈感にさいなまれている。安定はしていても、そこに興奮や刺激はない。そこである女性と出会いセックスをすると突如としてテストステロンの影響もあり人生が明るくなった気がして、食べ物の味も復活し、周りが色鮮やかに見えてくる。この状態をバカな男は「恋に落ちた」と勘違いする。