14年12月、東証一部に直接上場を果たしたゲーム会社gumi。だが、上場直後に業績予想を赤字に下方修正し、“上場ゴール”と非難を浴びた。騒動から半年、國光社長が現在の胸中をはじめてメディアに語った。

【田原】日本には04年に帰ってきて、アットムービー社に入りますね。

【國光】テレビや映画のドラマ製作会社です。ロス時代の友人がテレビ局をやめて独立するので、それを手伝うために取締役として入りました。

【田原】どうしてやめたの?

gumi社長 國光宏尚氏

【國光】既存の映像製作だけではつまらないので、インターネットやケータイの動画にも早い段階からチャレンジしていました。ただ、最初はテレビ局や代理店の現場の人はノリがいいのに、偉い人の決裁で「前例がないから、少し様子を見よう」とストップしてしまう。それなら自分たちでやってしまおうということで、gumiをつくりました。

【田原】ということは、最初はゲームじゃなかった?

【國光】最初につくったのはツイッターみたいなサービスです。ちょうどそのころアメリカでツイッターが登場して注目を集めていました。アメリカはPCのインターネットのみで、日本のほうが普及しているモバイルで同じようなサービスをやれば確実に勝てると踏んでつくりました。ただ、そのうちにフェイスブックが出てきた。「しまった、ツイッターもすごいけど、本命はフェイスブックだ!」ということで、慌ててケータイ版フェイスブックみたいなものをつくりました。