学生時代、試験の前に不安を感じていた、という人は多いのではないだろうか?
なぜ不安に感じるのかと言えば、もちろん、点数が気になるからである。結果によって、成績がついたり、場合によっては進級や合格がかかっている、ということもある。
さらに言えば、社会的な要因も大きい。私たちは、他人との比較において、自分がより賢いか、劣っているかということを、常に気にしている。
だからこそ、どこの学校を卒業したとか、最終学歴が何かとか、そのようなことで悩む。人間は、いつも自分の知性がどの程度か気にして生きている、考えてみればかわいそうな生きものなのだ。
そこで、私はあえて断言したい。これからは、自分の知性のレベルなんか、気にしなくてよい時代が来る! むしろ、感情の豊かさこそが大事になる時代が、すぐそこまで来ているのだ。
えっ、どういうこと!? そんな反応も、当然であろう。鍵は、「人工知能」にあるのだ。
人工知能は日進月歩で、すでにチェスの世界チャンピオンを破り、クイズ番組の「決勝」でも人間に勝った。
チェスやクイズならば、特殊な能力だという言い訳が立つかもしれない。しかし、今や、大学入試問題も人工知能が解いてしまう時代になっている。データを解析して、科学的理論を「発見」する人工知能も研究されている。
つまりは、一般的な意味での「知性」を、人工知能が実現しつつあるのだ。人工知能が人間の知性に追いつき、追い抜く「特異点」も近いと予想されている。