マイナンバー、夫のマル秘履歴に妻は激怒?
▼近未来予測その1:夫の履歴編
ある男性は妻に自分の年収を500万円と伝えていたにもかかわらず、妻が夫のマイナポータルを覗いたことで、実は600万円だったことが発覚したとしよう。実際、少なめに妻に申告している夫は少なくないだろう。
妻としては、賞与は夏と冬に出ていたことは承知していたが、そのほかにも決算賞与が100万円もあったとは……。その100万円を夫はこれまでいったい何に使っていたのか。妻は騙された気持ちでいっぱいになるに違いない。結婚生活が長ければ長いほど「騙し」の期間が長くなるわけで、家庭内に暗雲が垂れ込めるのは必至だ。
しかし、なぜ妻は夫のマイナポータルを覗くことができるのか。
国によれば、マイナポータル利用時は、個人番号カードのICチップに格納された電子情報と、パスワードを組み合わせて確認する「公的個人認証」を採用するという(個人番号カードはマイナンバーとは別もので、2016年1月から希望者に無料で配られる)。
同じ屋根の下に住む夫婦であっても、さすがにパスワードを知るのは難しいと思われるが、多くの人がネットなどで利用しているパスワードはたいてい決まっている(西暦の生年月日の後にローマ字で名前、など)。もし夫のそれを把握し、その気があれば、夫のマイナポータルに侵入し閲覧することも不可能ではない。
ということで、夫のマル秘情報は妻に筒抜け。仮に、将来的にクレジットカードの利用履歴まで残るようになったとすれば、例えば、毎月数万円もキャバクラに使っていた、といったことが露呈する可能性は否定できない。夫が浮気したりキャバ嬢に入れ込んだりといったことが発覚するのは現在は主にスマホの履歴だが、今後はマイナンバーやマイナポータルの「動かぬ証拠」によって夫がつるし上げを食らうこともあるかもしれない。
こちらも私の推測だが……
「結婚して、夫のマイナポータルを見て初めて、400万円もの借金があることを知った」
といった事態が発生する確率が0%だと誰が言い切れるだろうか。