ここで忘れてはならないのは、出資するのは中国側で、彼らこそリスクを負っているという事実だ。命の次に大切なお金を溝に捨てる経営者がいないのは日本も中国も同じ。自信たっぷりの見た目からは感じ取れないかもしれないが、中国側も不安で仕方がないのだ。互いの違いをあげつらうだけでは問題の解決につながらない。相互理解なくして事業の存続はありえないのだ。

先述した「中国企業家」の特集から読み取れるのは、中国側も自分たちから見た日中の違いを冷静に分析し、調整しようとする姿。なかでも印象的なのは、10年6月に共同でEC(電子商取引)事業「中国商城」「淘日本」を開始したソフトバンクとアリババの提携における内部事情に関する記述だ。両者の間で生じた「予想以上の文化衝突」について、アリババCEO馬雲氏の言葉を借りて次のように紹介されている。