『里山資本主義』(角川書店)の大ヒットでますます注目される「里山暮らし」。お金では買えない「豊かさ」のありかを、南房総の里山で暮らす実践者の生活に教えてもらった。

都心から「東京湾アクアライン」を使って約90分、南房総の山村に馬場未織さんの「第2の家」はある。縁側から続くウッドデッキに立つと、眼下には典型的な「里山風景」が広がっていた。

「ここからの眺めに一目惚れし、絶対にここで暮らす、と決めました」と、馬場さんは初めて訪れた日のことを振り返る。以来約8年間、馬場さんは、平日は東京で暮らし、週末は里山で暮らす「2地域居住」を続けている。

建築ライターの馬場さんは、夫と3人の子供の5人家族。「子供に思い切り外遊びをさせたい」と考えたが、馬場さんも「激務の会社員」である夫も、東京を離れるわけにはいかない。同居している親の先行きも心配だ。そこで編み出したのが「2地域居住」という暮らし方だった。