好かれるアラフィフ女性のもう一つの特徴は、「聞き上手」であることだ。50歳前後ともなると、まわりは年下ばかり。これはいい気になって自分の話ばかりしていても、止めてくれる人がいないということでもある。まわりがウンザリしているのにも気づかず自慢ばかりしていると、いつの間にか周囲に人がいなくなってしまう。好かれる人は、自分はあまりしゃべらないが、人の話をよく聞く。
会話とは本来、お互いが五分五分で楽しむものである。相手に多くしゃべらせてあげるということは、自分の持ち時間を相手に提供しているということだ。それができるのは、まさに成熟した大人の証しにほかならない。
人の話を聞くということは、本質的に相手が何を望んでいるかを探すという行為でもある。聞き上手な人と話していて、自分でも気づかなかったことに気づいたり、考えが整理されたりした経験はないだろうか。それは相手が自分の無意識の希望や願望を引き出してくれたからなのだ。
つまり聞き上手な人は、相手に関心を持ち、相手のことをよく観察している。だから聞き上手な人は、例外なく褒め上手でもある。こういう人と話していると、自分でも内心「ここを褒めてもらいたい」と思っているポイントを巧みに褒めてもらえるので、すごくいい気分になってしまう。
褒めるポイントを知っている
的確に褒めどころを探し当てることができるのも、人生経験を積んだアラフィフならでは。あるアラフィフ女性が言うには、昔はかっこいい男性がいたら長所しか目に入らなかったが、いまは「この男性のここさえ直せば、オセロのコマが全部ひっくり返るように全体がもっとよくなる」というポイントが見抜けるようになったという。こういう欠点は、本人も直視したくない。それを「だからアンタはダメなのよ」と責めるのではなく、「ここをひと工夫するともっと成長できるよ」と導いてあげると、とても感謝されるというわけだ。
以上が好かれるアラフィフの特徴だが、言うは易く行うは難し。こうなるためには、やはり努力が必要だ。その努力とは、具体的に言えば、時間を提供することである。