東日本大震災は日本が抱えていた「爆弾」をより深刻な形でわれわれの前に叩きつけた。混迷を極める日本の近未来を総力予測する!

個人金融資産合計を国の借金が上回る日

崩れた震災前シナリオ──「短期楽観、長期『超』悲観」の日本の未来
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崩れた震災前シナリオ──「短期楽観、長期『超』悲観」の日本の未来

では、この復興需要を引き金に、日本経済は、1990年代半ばからの低成長を脱却することはできるのだろうか。

みずほ証券金融調査部の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「短期楽観・長期『超』悲観」を懸念する。その代表的な経路が財政赤字の拡大→悪い金利上昇→景気後退である。

長期的に見れば、震災以前から日本経済は人口減少、とくに15歳以上65歳未満の生産年齢人口の減少によって需要が伸びないため、デフレが続き、低成長経済入りが懸念されていた。さらに、急速な高齢化の進展による社会保障費の増大を主因に財政赤字が膨らみ、国債発行残高が、先進国の中で最悪の水準まで積み上がった。税収は増えず、借金が増えるという構造である。