MBA、CEO、幼稚園児……知能戦を制したのは?

プロジェクトなど何かしら新しいことを始めるとき、人と関わることは必要になるだろうし、場合によってはチームを組んだほうが効率よく成果をあげられることだってあるだろう。チームで意見交換をすることでクリエイティブになり、生産性があがり、さらに大きなプロジェクトの達成が可能になるかもしれない。

チームワークを見ていくときに、ちょっとおもしろい作業ゲームがある。TEDでピーター・スキルマンが紹介し、トム・ウージェックが解説したことでご存知の方も多いであろう「マシュマロ・チャレンジ」だ。これは、乾燥パスタとマシュマロを組み立てて高さを競うシンプルなゲーム。ところが、そこにはチームワークとプロジェクト成功のエキスがギュッと詰まっている。

●マシュマロゲーム
[用意するもの]乾燥パスタ20本、テープ・紐を各90cm、マシュマロ1個
[制限時間]18分
[チームメンバー]4人1組
[目的]できるだけ高いタワーをつくること

上記の材料を使い、4人で協力をしてできるだけ高い自立式のタワーを組み立て、最後にマシュマロを1個のせるという、簡単な作業だ。

これを、MBAホルダー、CEO、幼稚園児、建築家、一般の人……などの各チームに挑戦させてみた結果がおもしろい。一番成果をあげられたのは、リーダーシップやチームワークを学んだMBAか、建造物の構造を知り尽くした建築家か、あるいは常に組織を率いるCEOか……。

一番成績がよかったのは――幼稚園児だった。幼児たちは高くて一番おもしろいタワーをつくるという。なぜか? 子供たちは、誰が主権を取るか、またはどんなに綿密に計画を立ててつくり上げるかなど考えずに、とにかくつくる。まずはマシュマロを乗せて、壊れたら、またつくる。そこに生まれる作用は“試行錯誤”だ。つまり、知らないうちに何度も試作をつくり、ダメな点を改善していく“反復型プロセス”をたどるために、時間内で優れた品ができあがるというわけだ。

では、一番成績が悪かったのは誰だろう。