3. 結論を先延ばしにする
「メタ認知」の力でリーダーになれる
リーダーに不可欠な能力のひとつに「メタ認知能力」があります。これは、自分の思考や行動を「メタ(高次)」の視点から俯瞰的に捉える能力のことです。
メタ認知能力の高い人は、なにか問題が起きたときにも右往左往せず、「そもそも、なぜこの問題が起きたのか」という視点から解決を図ります。このため集団の中にいると、自然とリーダー的な役割を果たすことになるのです。
問題の所在をずばり指摘できれば格好いいのですが、それは簡単ではありません。でも、あたかもメタ認知能力が高いかのように振る舞う方法があります。
チャンスとなるのは会議で、議論が白熱し、行き詰まっているとき。おもむろに「ちょっと昼飯にしましょうか」とか「ひとまず一度持ち帰って、結論は次回に持ち越しましょうか」と言うのです。
話題の転換や結論の延期には、メタ認知能力が必要です。あなたがそれを言い出すことで、会議の参加者たちには「ひとつ高い次元から、議論を俯瞰的に捉えている」という印象を与えることになります。一般の参加者より優位に立てるのです。
男性は、集団の中で自分がどのぐらいの位置にいるかという相対評価を非常に気にします。だから男性はライバルがいるほど奮起しますし、オンリーワンよりもナンバーワンになりたがるのです。そうした気質を持つため、男性はトップに立つ者に対して無条件に敬意を払うのです。
打ち解けた間柄では難しいかもしれませんが、よく知らない相手同士の会議であれば、議論には深入りせず、行き詰まったところで「結論は次回に持ち越しましょう」と発言する。そうすれば、あなたには自然と尊敬の眼差しが集まるはずです。