グーグルは昨年、グーグル・クロームというブラウザを発表した。これは一見、機能の足りない閲覧ソフトにしか見えないが、その設計思想はこれまでと大きく違う。複数のページを開いたとき各ページの動作が独立していて、1つが暴走してもほかに影響しない。クロームは閲覧ソフトではなく、複数のソフトウエアをインターネットで並列に実行するプラットホームなのだ。
このようにインターネットを、いわば電力のような共有のインフラとして使おうという発想を「クラウド・コンピューティング」と呼ぶ。『クラウド化する世界』は、これについてビジネスの視点から書いたものだ。ただ電力と違ってクラウドでは、世界中のコンピュータで分散的に処理を行い、インターネット全体が巨大な並列コンピュータとして動く。いわば全世界のユーザーが電力消費とともに発電(情報発信)も行うのだ。
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