[魚料理] 舟武 ふなたけ

――――外房の荒波が育んだ鮮魚、珍魚が目白押し。アジフライも絶品!

日替わりの黒板メニューには、房総・千倉で店主や板前が釣った魚や、漁師から直に仕入れた魚など、20種類以上の魚の名前がずらり。アカヤガラ、マンボウ、カイワリといったマニアックな魚にも出合える。

●東京都品川区旗の台5-7-9 TEL/03-3785-1719 営業時間/17:00~翌1:00(LO) 月曜休 カード不可 カウンター、全34席。小上がりでは最大20名までの宴会も可能。

1.これから冬にかけてぐっと味わいを増すアンコウ鍋 肝みそ仕立て(1450円)。旨味が出た汁に追加のあん肝とご飯と卵を投入したおじや(380円)もぜひ。
 2.「これはシメに必ず食べるべきなので、胃袋の配分を考えなきゃなりません」と姫野さんもお気に入りの水なます(890円)。たたいたアジなどの刺し身とみょうがなどの薬味を入れた冷たい味噌汁を、熱い白飯にぶっかけてかき込む漁師飯だ。
 3.魚以外のメニューも揃っている。小鉢はこの日は全11種。手前は長芋かんの黄味ソース、奥は甘さ控えめで酸味の利いた、大人っぽいかぼちゃサラダ(各380円)。
 4.奥から時計回りにチカメキントキダイ(900円)、肝醤油で食べるカワハギ(900円)、汐子(しょっこ、870円)の刺し身。
 5.釣りアジのアジフライ(850円)。目配りの行き届いた接客が気持ちいい。板場を仕切る2代目・佐々木隆吏さんは、姫野さん曰く「顔がチョー好み」。

[近江牛専門店] ティファニー

――――滋賀県が誇る近江牛。 品のいい脂の風味を多彩な料理で堪能

明治29年に創業した精肉店「カネ吉山本」が直営するレストラン。枝肉(骨付きの肉)の状態で仕入れ、高品質な近江牛をリーズナブルに提供している。昭和54年の開店以来、地元の名士に愛され続ける一軒。

●滋賀県近江八幡市鷹飼町558 TEL/0748-33-3055 営業時間/11:30~15:00(LO)、17:00~20:30(LO) 火曜休(祝日の場合は営業) 全55席。座敷のみサービス料10%。

店内は、昭和の面影を残すクラシカルな雰囲気。食事の後は時代劇の撮影にも使われる八幡堀まで足を延ばすのも一興。

1.すっきり品のいい脂とやわらかな肉が口中で渾然一体となる特選近江牛フィレステーキ(160g7560円)。何もつけずに、または塩の結晶をひと粒だけのせて近江牛そのものの風味を味わうのがおすすめ。
 2.複雑な香りと澄んだ味わいの近江牛テールスープ(840円)。牛すじでだしをとり、テール肉をほろほろになるまで煮込み、塩だけで味をつける。
 3.程よく熟成したランプ肉の周りをさっと焙り、香ばしさをまとわせた牛肉のたたき(1575円)。
 4.部位ごとの違いを楽しめる牛トロずし(4貫1890円)。右は牛肉らしい香りと歯ごたえを感じるバラさき、左はとろけるようにやわらかなみすじ。

(構成=江藤詩文 撮影=久間昌史、川隅知明)