「人が交わる」ことで新しい価値が生まれる。職場空間を改革した4社のオフィスを見学してみた。

コミュニケーションエリアで雑談歓迎

2013年7月、金沢駅前にオープンしたDMM.comラボの金沢事業所もユニークである、中央がコミュニケーションエリアで、両側が執務スペースという構造。

「以前のオフィスはパーティションで部門を区切る、よくあるオフィスの典型でした。しかし、お互いの顔が見えず、プロジェクトが異なるスタッフとは話すことも少なかったのです。新オフィスは実験的な意味もあるのだと思いますが、とてもいい方向に改善されたと思います」(総務部/倉田佳奈さん)

決裁権を持つマネジャーは「ひょうたん島」と呼ばれるデスクにまとまって座る。部門を渡る相談もしやすく、決裁スピードが上がったという。

■楽しく自由な空間から湧き出る新しい発想
コミュニケーションエリアと執務スペースを分ける壁はホワイトボード。天板が模造紙になっている打ち合わせデスク。ファミレスをベースにしたコーヒーカップと呼ばれるミーティングスペース。いつでもどこでも誰とでも雑談ができ、その延長でブレストが始まったりすることもよくあるそうだ。大会議室は掘りごたつ式。他の事業所とはTV電話で頻繁に会議が行われる。

 今回訪れた4社とも、自然にコミュニケーションが交わされている羨ましい職場だ。働きやすいオフィスはパフォーマンスを高める。春は組織変更のシーズン。場当たり的な机の移動だけで済ませるのはもったいない。

(岩田亘平=撮影)
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