「年下にも教えを乞うことができる謙虚さ」が1位。そして「ミスをしたらごめんなさい」「何かしてもらったらありがとう」の基本は必須だろう。毎日の「おはよう」「おつかれさま」などの挨拶も欠かさない。笑顔が多く話しかけやすく、自分がバカになれる。人を褒めるのも、笑わせるのも上手だ。無理に小難しい言葉を使わず説明できるのも、頭がいい証拠。私の知り合いの某有名コンサルティング企業の役員は「英語などのコンサル用語は一切使わない」ことで有名だ。「わかりにくい言葉を使うと、理解度に差ができて、結局非効率」という理由からだ。相手の名前をちゃんと覚えていて、しっかり名前で呼びかける。そして女性への配慮が自然にできて、言葉遣いが丁寧。
この「言葉遣いが丁寧」で、ふいに思い浮かんだ顔がある。
それはNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の「ミズタク」である。「ミズタク現象」と呼ばれるほど、小うるさいアラサー、アラフォー女性たちの心をぐっとつかんだのが、アイドルを目指す主人公アキちゃんのマネージャーである水口琢磨(松田龍平)だ。彼がアキちゃんに語りかけたセリフ「なぜ……なぜ出ない。電話に君は」の「君呼び」と倒置法は、ネットやツイッターで話題になった。漫画家のカトリーヌあやこさんは「週刊朝日」(13年8月16・23日号)で、「一瞬にして女子は釘付け!」、雑誌「いきいき」編集長の矢部万紀子さんも、朝日新聞のウェブロンザに「キムタクのような『おまえ呼び』の男が受ける時代は終わり、『君呼び』のミズタクの時代が来た」と書いている(13年7月22日)。
全方位に「スキがない」人を目指せ
比較するとわかりやすいのだが、無口なケンさん、おまえ呼びのキムタク、という流れから、今は「丁寧に話し、女性を君と呼ぶ男」の時代なのだということだ。
取締役までいく男というのは、私が思うところ、本当に「スキがない」人が多い。全方位に丁寧で、腰が低く、穏やかで、忙しいのにどうしてここまで心配りができるのかと思うほどだ。経団連の偉い方にお会いしたときも、プライベートなホームパーティーなのに、全員に「気の利いたお土産」を持ってきてくださった。まさにこのアンケートの通りの方だった。
そして今後、上を目指す方にはぜひ心がけていただきたい。女性は今「おまえ」ではなく「君」と呼ばれたがっているのだということを。上記の項目を全部満たし、女性を「君」呼びしてキュンとさせることができれば、出世とモテが一度に手に入ること間違いなしなのだ。