まず図1「結婚相手としてOK?」を見るだけで、すでに三高は神話となったことがわかる。女性たちは「学歴」や「大企業」というブランドよりも、「実」を重視していることがわかった。実とは「安定した収入を稼ぐ正社員」のこと。ボーダーラインは年収300万円以上の正社員で、正社員であれば学歴は問わない。小さな会社でもかまわない。男性が思うほどに高望みではなく、現実に合わせて「結婚相手の条件」もサイズダウンしている。非正規や小規模の自営業、フリーランスは安定性の欠如から敬遠されるようだ。高学歴フリーターなどは最も嫌われる。大学や企業のブランド力はほとんど通用しなくなっているのだ。
月間100万PVを誇る、経済から恋愛まで雑感を綴るブログ「金融日記」の藤沢数希さんは、ウェブサイト「AM(アム)」のインタビューで「僕の周りは、年収1000万円以上の人が多いですが、(中略)女の人にモテている、という感じは全然しませんよ。年収が上がると、女の人と簡単に寝られるようになるかといったら、多分、そんなことは全然ないんですよ」と話している(2013年7月24日)。
年収、学歴に頼れないとなれば、男は何をモテの基準にすればよいのだろうか。
図2の「家庭、お金」で「死んでも結婚したくない」に挙がったのは、「ギャンブル」「浪費癖」「借金」など家庭の運営に支障があるものに加え、「マザコン」「育ちの悪さ」「食べ方が汚い」など。毎日を一緒に過ごす結婚生活という現実を考えると、「生理的にイヤなものは排除したい」という気持ちと、ギャンブルや借金など「生活が立ち行かなくなることは困る」という生存本能が優先されることになる。育ちは今さらどうにもならないが、「お里が知れる」と言われてしまうのは、ちょっとした所作やマナーの悪さから。所作や食べ方は努力次第でいくらでも改善できる。まずは自分の振る舞いを思い返してみよう。