「スーパー高校生」がSFCを選んだ理由

東京大学が2016年度入試から学校推薦制によるアドミッション・オフィス(AO)選抜制を一部導入すると予告発表し、話題を呼んでいます。一昨年導入を発表した「秋入学」を昨年になって取り下げるというお騒がせ前科のある東大とはいえ、今度こそは本気で考えているようです。ただ、これ、特に目新しい話ではありません。

1999年、中央教育審議会は画期的な答申を出しています(※1)。答申は、戦後半世紀の教育の発展とその課題を指摘するところから始まり、21世紀を見据えて「初等中等教育の役割」「高等教育の役割」を論じた上で、両者の接続と入学者選抜の在り方を提言しました。ここで既に、入学者選抜の具体的な改善方法としてAO入試導入の必要性が示されています。国立大学でも、00年度から東北大学、筑波大学、九州大学が導入するなど86大学中46の大学で採用されているのです。私立だと、慶應義塾大学、早稲田大学をはじめ469もの大学が実施しています。要は、「あの東大」がAOを取り入れるというのが騒がれているわけです。