相手が自分の興味のない話題について話し始めたときは、どう返せばいいのか。スピーチで日本一にも輝いた実績を持つ伝え方専門家の水嶋恵利那さんは「絶対に話が盛り上がり、なおかつ相手の懐に入り込むことのできる“魔法の一言”がある」という――。

※本稿は、水嶋恵利那『談笑力』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

握手するビジネスパーソン
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初対面で「よろしくお願いします」だけではもったいない

あなたが、相手にとって談笑したい人になるには、自己紹介やあいさつなど「ファーストコンタクト」が重要だというのはおわかりでしょう。

人の印象は、会って3秒で決まるもの……というのは今や常識。では、初対面の会話で、相手が一番知りたいことはなんでしょうか?

名前? 役職? ……意外にそうではありません。

では、興味が湧く人かどうか? じつは自己紹介レベルでは、そこまでの期待を持っていません。

正解は、自分がこれからつき合っていけそうな人かどうかです。

あなたもそうではありませんか? とてもシンプルですよね。

ですから、相手に対して、「私は好意的で安心できる人ですよ」と伝える必要があるのです。「よろしくお願いします」だけではもったいない!

あなたが初対面で伝えるべきは「相手への好意」「正直な気持ち」です。

名前やあいさつの後に、または談笑の始まりに、相手に対するメッセージを一言伝えてください。これから楽しく会話をしたり、信頼を深めていくための今の正直な気持ちを言葉にしてみるのです。

「お会いするのを楽しみにしていました」
「自分はじつは人見知りなんですが、Aさんと仲良くなりたいと思っています」
「顔が怖いと言われることがありますが、緊張してるだけですので」
「Tさんは面白い方だって、Mさんからお話聞いていますよ」

というように。

笑顔で自分をつくろう必要はない

相手の目を見て、笑顔で接しなければ悪印象になってしまうと、初対面のハードルを上げている人もいるでしょう。でも、それは二の次。

なぜなら、初対面は緊張してよほどリラックスしていなければニコッと口角を上げるのも、意外と難しいからです。相手にどう見えているかわからない表情より、言葉で伝えてしまうほうが、簡単で確実なのです。

あなたの笑顔や素敵な人柄は、後から談笑の中でいくらでも見せることができます。大きく無理をして引きつり笑顔をする必要はありません。

「最初はクールだと思っていたけれど、意外とお茶目なんですね」というようなギャップが生まれてもいいわけですから、初対面では無理をして自分をつくろいすぎないようにしましょう。

会話を始める前に、相手への好意を伝えて自己開示をしてしまえば、相手は「この人には、何を話しても大丈夫」と安心してくれます。すると、自然に自分のことも話してくれるでしょうし、お互いの気持ちを探り合う必要がなくなります。

また、あなたの名前を覚えてもらえるかわからないような、大勢と出会う機会でも、きっとあなたの印象が残ることでしょう。

最短距離で雑談が談笑に変わるためにも、自分の気持ちまで紹介しておきたいものです。