新大阪駅へ朝7時半、お彼岸は1日7000個
専用の箱に詰めて、6人で手分けして自社の車で配達する。一番早いのは、新大阪駅で朝7時半、各百貨店へは始業時間までに届けなければならない。
「とん蝶」の消費期限は製造日の22時。時間が経つとおこわが硬くなり、風味も落ちてしまう。保存料を使わないので、日持ちがしないのだ。
毎朝5時からおこわを蒸し始め、平日は1日2000〜2500個、土日は1日3000〜3500個をスタッフ5〜6名で手作りする。
法事向けにまとまった注文が入ると、時間を前倒しして深夜2時から開始する。繁忙期には日付が変わる頃から始めないと間に合わず、2026年のお彼岸は1日約7000個も作ったという。
成型だけは機械化も考えたが、もち米がくっついてしまうので難しいそう。手間ひまを惜しまず、職人が一つひとつ作っているからこそ、懐かしいふる里の味が愛されているのだ。
従業員が毎日交代で「試食アンケート」
社内を見学中、休憩室にあった「とん蝶 試食アンケート」という用紙に目が留まった。聞くと、従業員が交代で毎日試食しているという。
「当番の2人がとん蝶を食べて、アンケートに答えるんです。今週はとん蝶(白蒸し)、翌週はとうもろこしというふうに、1週間ごとに種類を変えているんですよ」と、中原さん。
評価項目は、外観・内観・もち米・塩昆布・小梅・総合の6種類で、5段階で評価するそう。
アンケート結果を見せてもらうと人や日によって点数がさまざまで、備考欄にはなかなか厳しいコメントもある。
「昆布の入っている場所に少し偏りがあった」
「ラベルの位置が通常よりも、上のほうに付いていた」
「包装の折り込んだところに米粒がついていた」



