「結果より努力」に目を向けられるのは親だけ
漫画『ドラゴン桜』でさまざまなメソッドを駆使して高校生を東京大学に導く弁護士・桜木建二は、わが子の東大合格を願ってやまない親に対して、はやる気持ちを押し殺し、結果ではなく努力のみに目を向ける必要性を説く。
なぜなら、社会に出れば親以外の大人たちは何だかんだいって結果しか見ない。社会は努力や過程が大事だときれいごとを言うが、他人からすれば途中の頑張りまでいちいち見ていられない。
せめて親だけは結果はどうでもよく、努力が尊いと伝えるべきであるという桜木の言葉は、非常に説得性を持つように思う。
筆者がこの桜木建二の言葉を初めて知ったのは10年以上前である。当時は筆者に子供はいなかったが、深く刺さった言葉であった。その後、自身が親になり、実際に子供と向き合う過程でこの言葉が何度も頭をよぎる。スポーツ倫理を専門とする筆者でさえ、心のどこかで我が子を人に自慢できるような、トロフィーキッズを求めている欲望があるからだと思う。
我が子に期待してしまうのは、親として当然の業である。大切なのは、その欲望をないものとして誤魔化すことではない。そのような欲望から目をそらさずに批判し、向き合い続けること。そして、ぐっと堪えてわが子の「努力」を承認し続けること。それこそが、子供の成長のために親が行うべき最も尊い「努力」だと考える。
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