現場で物資不足が起きていることは認めたが、それは「買いだめや売り惜しみ」などで目詰まりが生じているためだとして、政府を挙げてその解消に取り組むとも表明した。詳細なデータをグラフ化したパネルを示し、時折笑みも浮かべて、ナフサは足りていると繰り返す高市首相だったが、その自信の根拠は最後まで読み取れなかった。

大手食品会社カルビーが、ナフサからつくる印刷材料の不足に備えてポテトチップスなどの包装をカラー印刷から白黒に変えると発表したさい、首相官邸は、露骨に不快感を表明した。ナフサ不足と言われることに神経質になっていたのだ。

高市政権は、かつての石油危機のように消費者がパニックになるのを恐れていたのかもしれない。とにかく、流通過程で売り控えや買い占めだけでなく、将来の供給不安から出荷を控えている業者も多いと見て、必要量の供給のメドなどを「丁寧に」説明することで目詰まりを解消すると言い続けてきた。しかし、事態は急速に悪化している。