「次の世代へ引き継いでいく役割を愛子にも担ってほしいと思っています」
愛子内親王が昨年に天皇・皇后と一緒に沖縄県、そして被爆地である長崎県を訪問したのは、こうした天皇の意思が大きく働いているかと思われる。皇室のこれからを担う愛子内親王という次世代に、これまで皇室が沖縄を含めて戦争で被害を受けた人々を重視してきた意味を伝えたい。天皇・皇后がそうした人々とどのように交流し、上皇・上皇后の「慰霊の旅」を引き継ぐなかで、自分たちがどう感じているのかを次の世代の愛子内親王にも見て欲しい。そうした意図があったようにも思われる。
今年の誕生日会見でも、「戦争の記憶と平和の尊さを次の世代へ引き継いでいく役割を愛子にも担ってほしいと思っています」と天皇は語っている。「次の世代」である愛子内親王がさらに「次の世代」へ戦争の記憶を継承していくことを求めていた。
愛子さまにも歴代天皇の流れのなかで、被災地に心を寄せる活動を展開してほしいという思い
以上のように、昨年2025年は戦後80年という意味で、戦争の記憶の継承ということが重要な課題となった。今年2026年は東日本大震災から15年、熊本地震から10年という節目という意味で、震災の記憶の継承ということがカギとなる。記者から天皇への質問もそれが大きな柱となった。
天皇は会見のなかで、「被災地では、若い世代によって震災の経験と教訓をつないでいく取組が進められていると聞いています」と述べ、若い世代への継承が大きな意味を持つことを示唆した。さらに、愛子内親王が昨年、能登半島地震の被災地を訪れたことについて、「災害や復興の記憶を長く引き継いでいくことの大切さも心に刻んでいるように思います」と言及し、「愛子にも、これからも被災地の人々に心を寄せていってもらいたいと思っています」と話した。続けて、歴代天皇が自然災害に心を寄せてきた話を展開していく。この流れを見ると、愛子内親王もそうした歴代天皇の流れのなかで、被災地に心を寄せる活動を展開してほしいという思いのようにも見える。
折りしも、誕生日から2日後の25日、3・4月に岩手・宮城・福島の東北3県に天皇一家で訪問することが発表された。コロナ禍で10年の節目には東北を訪問できなかった天皇・皇后ではあるが、今度は愛子内親王をともなって被災地を訪問し、人々と交流することになる。

