この流れは声を上げないと止まらない
確かに社会保障費の増大には、何かしらの対策が必要です。ただし、その対策として何を行うかは、もっとよく考えるべきだと思います。
ここまでをまとめると、現在の高額療養費制度は資産を考慮せず、年収だけを基準にしているため、実際の支払い能力と負担額が必ずしも一致していません。資産がある高齢者が非常に低い自己負担額で済む一方、働き盛りだけれども資産は多いとは限らず、しかも出費の多い子育て世代が家計を圧迫される状況になります。
そして何より高額療養費制度の自己負担額を上げても、医療費の削減効果は限定的です。もっと抜本的な制度設計の改善が必要ではないでしょうか。
こうした状況下で「現役世代が治療を諦めるリスクを負うかもしれない道」を選んではいけないと私は考えます。同じように高額療養費制度の限度額の引き上げに反対の人は、ぜひ声を上げていきましょう。解散・総選挙でも、各候補が高額療養費の見直しをどう考えているか、というのも大事な争点になると思います。

