ロケットスタートはしない、「ギア1」から始める

「よし、挑戦するぞ!」と意気込んだものの、三日坊主で終わってしまった……そんな経験は誰にでもありますよね。

これはあなたの意志が弱いからではありません。

人間の脳には「ホメオスタシス」という、変化を嫌い、現状を維持しようとする強力な本能が備わっているからです。脳にとって、大きな変化は「命の危険」と同じです。だから、いきなり「2拠点生活を始めるぞ!」とか「毎日1時間勉強するぞ!」といった大きな目標を掲げると、脳は全力で抵抗し、フリーズしてしまいます。

この脳の抵抗を防ぐ唯一の方法、それが「ベビーステップ」です。

その名の通り、赤ちゃんサイズの一歩のことで、脳が「これくらいなら変化じゃない」と油断するくらい、極限までハードルを下げてスタートするのです。

自転車にたとえてみましょう。

止まっている状態から、いきなり一番重いギアでこぎ出そうとしたら、どうなりますか? ペダルは重いし、ふらついて、すぐに足を着いてしまいますよね。

でも、一番軽い「ギア1」なら、クルクルと回して簡単に進み出せます。一度スピードに乗ってしまえば、そこからギアを上げていくのは簡単です。

挑戦も同じです。まずは「ギア1」から始めましょう。

写真=iStock.com/howtogoto
※写真はイメージです

小さな目標をつくって、小さな一歩を踏み出す

自転車で、別のたとえをしてみましょう。

自転車に乗れるようになった過程を思い出してみてください。

歩けるようになった頃に乗り始めたのは、三輪車。その後、小学校に上がるまでは補助輪付きの自転車。小学校に入るとペダルをこぐイメージが膨らみ、両親に自転車の後部を持ってもらって、手が離れた瞬間に1人で自転車に乗ることができる。

いま、あなたの挑戦行動は、三輪車でOKなのです。

少しずつできることをクリアしていけば、自然と目標も少しずつ上がっていく。自分に甘いと思われがちですが、けっしてそんなことはなく、着実に人生に必要なステップを踏んでいるのです。

ベビーステップの4条件

小さな目標をつくって、小さな一歩を踏み出すことを、これから「ベビーステップ」と呼びます。

ベビーステップの条件は以下の4つです。

●すぐ終わる(苦にならない)
●1人でできる(誰かに頼らなくていい)
●いますぐこの場でできる(準備が必要ない)
●「終わった!」とわかる(完了が一目瞭然)