第2の手法:経済不安の利用
第2の手法は、真っ当な経済的懸念を政治的不満へと転換させることである。日本は持続的なインフレ、人口動態の圧力、公共サービスへの懸念といった現実の課題に直面している。これらの問題は高市政権以前から存在し、いかなる政権であっても容易に解決できるものではない。だが北京のプロパガンダはこれらの困難を高市首相の政策のせいにしながら、中国を日本の敵意の犠牲者として位置づけるだろう。
1月6日の輸出規制は、この手法の実例である。ある試算によれば、2024年の日本の対中輸入の42%(684億ドル相当)が新規制の対象となりうるデュアルユース品目で構成されていた。ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国がすでに一部の重希土類の輸出制限を開始したと報じている。経団連の筒井義信会長は1月14日、それを率直に「明らかな経済的威圧行為」と呼んだ。日本経済界の最高幹部がこれほど明確に中国の行動を批判するのは異例のことである。
北京は日本企業に不安を抱かせ、その責任を高市首相に向けさせたいのだ。暗黙のメッセージはこうだ。「より融和的な指導者を選べば、これらの問題は消える」。小野田紀美経済安全保障担当大臣はそうした中国の戦略を的確に見抜いている。「気に入らないことがあるとすぐに経済的威圧に訴える国に過度に依存するのは危険だ」。
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