爆音で車体をぶつけ合う「走る格闘技」

わたしはNASCARをカリフォルニアで見た。日本で開催されているレースとはまったく違う種類のスポーツ・エンターテインメントだと感じた。サーキットはオーバル(楕円形)だ。観客は見下ろすように座る。レースの間、エンジンの爆音とアメリカのロックやカントリーミュージックが流れる。お祭りのような雰囲気のなか、40台の車が最高時速250km超で周回する。

先頭を走る車から最後尾の車までのタイム差は一瞬だ。つまり、全車がダンゴ状態になって競い合う。当然、車同士は接触し、コースアウトする。先頭に出るためには競走相手の車にぶつけることもいとわない。NASCARは走りを追求する一方で、車と車がぶつかり合うレースだ。走る格闘技とも表現できる。

富士スピードウェイホテルから眺める富士山とコース
提供=富士スピードウェイホテル
富士スピードウェイホテルから眺める富士山とサーキット

今回、行われたデモランにはアメリカから6台の車両が運ばれてきた。乗り込んだのはジミー・ジョンソン、ジョン・ネメチェク、小林可夢偉、古賀琢麻、小高一斗、大湯都史樹の6人のドライバーである。