買い物を「快適な体験」にするために必要なこと

心理的バリアを外し、顧客に購買を「快適な体験」として感じてもらうには、次の2つがポイントになります。

●報酬系を刺激し、ストレスを下げる

行動経済学の観点では、人は得(報酬)があるときにモチベーションが上がり、損失やストレスを感じるときに強い抵抗を示します。

購買行動を促進するには、脳の報酬系(側坐核)を「買ったらワクワクする」状態にし、扁桃体が抱く不安や恐れを「大丈夫、安心」に変換する仕掛けが必要です。

●システム1とシステム2のバランス

ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー(システム1とシステム2)」理論によれば、消費者は直感(システム1)で判断しがちですが、買い物が高額・重要な場合は理性的思考(システム2)も絡みます。

システム2によってじっくり検討しようとする要素をいかに早めに解消し、消費者の思考をシステム1に戻してあげるかがポイントになります。

オンライン靴サイトが重視する「送料・返品無料」

Zapposが導入している「返品無料」ポリシーが、なぜ顧客の心をつかむのかを見ていきましょう。

ZapposとAmazonの配達段ボール箱
写真=iStock.com/CatLane
※写真はイメージです

Zapposは、アメリカのオンライン靴販売で有名な企業で、現在はAmazonの子会社です。創業時から「顧客満足」を最重視し、とくに「365日返品無料」など徹底した顧客フレンドリーなポリシーで知られています。