「毎年約100万人」ずつ人口が減り続ける

日本の出生数と死亡数、それらの差分である自然増減数の推移(図表1)を見れば明らかですが、2024年現在、出生数68.6万人に対し、死亡数は160.5万人です。差し引き91.9万人が1年間で減少しています。しかも、社人研によれば、この傾向はこの1年だけの異常値ではなく、今後少なくとも約50年間は続くものと推計しています。推計に関して、メディアは常に中位推計値を紹介していますが、以下のグラフは、より実態に即したものにするために、出生数は低位推計、死亡数は高位推計で表したものです。

【図表1】日本の出生・死亡・自然増減長期推移

ご覧の通り、明治時代から約150年かけて積み上げてきた人口増分約8500万人分が今後2100年までに丸ごといなくなります。多少出生数の改善があろうがなかろうが、この自然減を穴埋めすることは不可能です。簡単に言えば、毎年約100万人の人口が失われ、それが最低でも50年続いていくわけで、それを「なんとかする」といったところでできるわけがないのです。

地方創生という「夢物語」はやめるべき

人口減少に関して、地方からの人口流出(社会減)が問題であるという指摘をする人がいますが、もはやすべての都道府県で多死化による自然減が進んでおり、社会減による影響を凌駕しています(図表2)。地方が人口流出を止めたところでそれ以上のペースで自然減が進みます。自治体間で人口の奪い合いなどをしている場合でもありません。