動かさない部位が異常信号を発信

(2)関節からは異常な神経信号が出て、脊髄や脳の神経の性質を変容させる

ウサギの膝関節を数週間固定する実験が行なわれたことがあります。すると、関節が動きにくくなる、いわゆる拘縮こうしゅくを引き起こしますが、変化はそれだけではありませんでした。

膝の感覚を脳に伝えるための神経に流れる信号を記録すると、関節に炎症物質を投与した時と似たような神経信号が、動かしていない関節から出ていることがわかってきたのです(※4)

また、別の実験では関節からの信号を受け取る脊髄の神経細胞にも変化が見られました。常時異常な信号が入ってくる影響からか、通常とは異なる応答パターンを示すようになり、末梢からの信号に対して過敏性が高い状況が生じ、たとえば少し腕に刺激を与えただけでも、それに対する逃避行動を示すようになってしまいました(※5)