噴出地点は250カ所以上もあり予測困難

では、溶岩はどこから流れてくるのか。じつは、溶岩が流れ出す火口は山頂とは限らない。富士山の山頂火口が最後に使われたのは2200年前のことで、それ以降の噴火はすべて「側火口」から噴火している。

側火口とはマグマ溜まりと山頂をつなぐ火道から枝分かれした、マグマの通り道である。富士山を静岡県側から見てみると、その7合目あたりに大きな凹みが見える。これは1707(宝永4)年の大噴火で生まれた「宝永火口」だ。

富士山の空中写真
写真=iStock.com/Nikontiger
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富士山の火口は数多くあるため、次の噴火がどこから起こるのかを的確に予想するのは難しい。最新のハザードマップ(2021年3月改定)によれば、従来の予測より約2倍も火口からの噴出量が増えている。溶岩流の噴出地点は、252カ所もあることを示している。被害エリアは静岡県、山梨県だけでなく神奈川県も含まれ、3県27市町村となっている。