音大生の朝と結婚するためについたウソ

しかも、ドラマでは要はかなり面倒くさい男として描かれているが、実際の守綱も負けず劣らず、たいへんな夫だったよう。

ドラマでは、自分との結婚を承知させるため、音楽大学に通う蝶子に才能がないと嘘をつき、声楽を諦めさせた要。蝶子が「結婚詐欺」「許せるものではない!」と怒ると、「声楽家の才能なんか俺にはわからんよ!」と言い、自分が嘘をついた理由について「(蝶子が)声楽家になれば、いろんな仕事をするだろう。オペラや演奏会、ラジオに出たりさ、そういう仕事場にはね、必ず男がいるんだよ!(中略)好きな男ができるかもしれんだろ。男だって、君に近づくよ。近づいてきたらさ、君だって、ときめくに違いないんだ。(中略)だから、だました! 文句があるか!」と開き直ってみせた。

「チョッちゃん」で岩崎要を演じた世良公則が32歳の時、1988(昭和63)年4月20日、映画『CFガール』制作発表
写真提供=共同通信社
「チョッちゃん」で岩崎要を演じた世良公則が32歳の時、1988(昭和63)年4月20日、映画『cfガール』制作発表

徹子の父の束縛に、妻は「カゴの鳥同然」

しかし、実際の守綱のやきもちも相当なもので、『新版 チョッちゃんだってやるわ』(中公文庫、2022年。1987年の朝日文庫を再編集)では「パパ(守綱)は仕事が終わるといつも飛んで帰ってくるし、もちろん外出は許されないのでカゴの鳥同然の私は、まるで修学旅行を待っている女学生のような心境でした」と語っている。